Furwise が生まれたきっかけ
2024年、私ははじめての猫としてヘネシー(阿軒)を迎えました。正直なところ、最初のころは本当に何もわかっていませんでした。家に何を用意すればいいのか、ワクチンはいつ打つのか、どんな様子なら正常なのか。ほとんどのことを、調べながら少しずつ覚えていきました。ただ、見つけた情報が本当に正しいのかは、自分でも確信が持てませんでした。LLM に聞くと多少は助かりましたが、それが本当に根拠のある答えなのか、それらしく聞こえているだけなのか、私には見分けがつきませんでした。
そのとき強く感じたのは、エンジニアの onboarding との違いでした。会社が新しいエンジニアを迎えるときには、たいていドキュメントやチェックリスト、ツールがそろっていて、最初の一週間に何をすればいいかまで整えられています。
けれど、猫を家に迎えるときは、そうではありません。手探りで進めながら、大事な何かを見落としていないかと不安になります。そのころから私は、猫を迎えたその日にダウンロードできるアプリがあればいいのに、とずっと考えるようになりました。何を準備すればいいのか、ワクチンはいつなのか、最近気をつけることは何か。そして何より、その理由までていねいに教えてくれるアプリです。
ヘネシーを迎えて2年ほど経ったころ、ヘネシーが FLUTD(猫下部尿路疾患)と診断されました。その時期から、記録しておきたいことが一気に増えました。症状、排尿の回数、飲んだ水の量。動物病院で質問されるたびに、私は写真やメッセージの履歴をさかのぼり、日付をひとつずつ確かめていました。こうした記録をきちんと整理して、必要なときにすぐ見つけられるアプリがあれば、あの手探りの不安はずいぶん減らせたはずだと思います。
Furwise は、当時の私が「あったらいいのに」と願っていた、まさにそのアプリです。Furwise が寄り添いたいのは、二つの場面です。ひとつは、猫を迎えたばかりで、まだわからないことばかりの時期。もうひとつは、愛猫が実際に健康の問題を抱え、毎日不安と向き合っている時期です。
いま読んでいただいているこのサイトの記事も、Furwise の一部です。「これが自分の猫のことだったら、私はこの記事を信じられるだろうか」という基準で書いています。Furwise は App Store でも公開しています。
自己紹介
私はソフトウェアエンジニアとして、10年以上の経験があります。これまで Microsoft、Pinkoi、TrendMicro などで、おもにバックエンド、セキュリティ、AI に携わってきました。直近では Aden で AI/RAG 基盤の構築に取り組んでいました。
もう少し率直に言えば、こういうことです。私はある時点で、これ以上ほかの誰かのプロダクトのために働くのはやめよう、と決めました。自分のいちばん良い時間を、本当に信じられるものに使いたいと思ったからです。Furwise も、OrcaKobo の他のプロダクトも、すべてその思いから始まりました。
長くエンジニアを続けていると、いくつかの習慣が残ります。私がいちばん信頼しているのは、コードを書くときと同じやり方です。一次資料にあたり、出典をはっきり示し、結論にいたった理由をごまかさないこと。Furwise に書かれている医学的な内容には、査読付きの研究や臨床ガイドラインへのリンクを必ずつけています。
自分でプロダクトをつくることには、私が大切にしているもうひとつの意味があります。それは、広告やアクセス数、成長の数字のために、物事を実際より大げさに伝えなくてよい、ということです。猫の健康のことを、正確に、わかりやすく伝えられること。私にとっては、そのほうがずっと大切です。
記事ができるまで
- Google 検索からではなく、臨床ガイドラインや査読付きの研究から書き始めます。出発点となるのは、Cornell Feline Health Center、ISFM / iCatCare、WSAVA、AAFP、ACVS などです。
- それぞれの記述は、少なくとも2つの独立した獣医学の情報源と照らし合わせます。見解が分かれている場合は、両方の見方を記事に載せ、どこで意見が割れているかを明記します。
- 不確かな点や、議論が続いている点は、はっきりと示します。獣医学にはまだ答えの出ていない問いがたくさんあり、Furwise はそれをあいまいにしません。
- 記事には日付を入れています。大きな更新があったときは、公開日を新しくし、変更点を一行で添えます。
Furwise は OrcaKobo のプロダクトです
OrcaKobo は私が運営する独立スタジオで、小さく、ていねいに作られたプロダクトをリリースしています。スタジオのほかのプロダクト:
編集方針
引用の厳密さ
すべての医学的な記述は、査読付きの研究か、信頼できる臨床ガイドライン(Cornell Feline Health Center、WSAVA、iCatCare、ACVS、AAFP)にもとづいています。商業的なペットフードの情報源や、SEO 目的のまとめサイトは使いません。
ペットフード企業からの有料掲載は受け付けません
Furwise は、ペットフード企業から対価を受け取って、その企業の製品について編集記事を書くことはありません。これは一時的な方針ではなく、永続的な約束です。
情報の翻訳であって、専門家の代わりではありません
Furwise は、発表された獣医学研究を、飼い主さんが使えるアドバイスへとかみ砕いてお伝えしています。ですが、かかりつけの獣医師さんとの相談に取って代わるものではありません。愛猫が急を要する状態にあるときは、ウェブサイトではなく、動物病院に連絡してください。
記事は更新し続けます
新しい研究が出てきたら、記事は見直して更新します。公開日は各記事の上部に表示しています。古い記事も定期的に見直し、更新したことを記しています。
獣医師による監修について
現在 Furwise は、獣医師ではなく、エンジニア出身の運営者が執筆しています。自分が持っていない資格を持っているかのように見せるよりも、この点を正直にお伝えするほうが意味があると考えています。臨床的な記述にはすべて一次情報源へのリンクをつけているので、飼い主さんご自身で確認していただけます。そして、専門的な判断が必要な場面では、つねに「かかりつけの獣医師さんに相談を」とお伝えしています。
私は今、リスクの高い記事(FLUTD、CKD、糖尿病、甲状腺機能亢進症、腫瘍など)の監修にご協力いただける、有資格の獣医師(DVM)を積極的に探しています。獣医師の方で、編集面での協力にご関心がありましたら、有償・無償を問わず、[email protected] までご連絡ください。単発の記事監修、継続的なアドバイザー、共同執筆など、さまざまな形でご相談に応じます。
お問い合わせ
- LinkedIn:Chi-Yu Wu
- GitHub:@Hundao
- スタジオ:orcakobo.com
- メール:[email protected]